視認しづらいマウスピース
ワイヤーを歯に固定させる方法ですと口を開けば装着しているのが一目で分かり、それを嫌う人も多いので誰にでもお勧めの矯正法にはなりません。 そこで開発されたのがこのマウスピース矯正で、透明に近いプラスチックが素材なのであまり人目を気にしなくてもよいという利点があります。 名前から察するとおりボクサーが口に含むマウスピースにも似た形状で、薄いこともありあまり苦労せずに慣れることもできます。 将来プロボクサーを目指す歯並びの悪い少年が矯正するのなら、ブラケットやワイヤーではなくマウスピースを使うほうが後々役立つかもしれません。食べ物ではない物体を自分の口の中に長時間留めておくことはあまり経験できることではありませんし、四角いリングの上でファイトする姿を想像しながら歯の矯正も行えるマウスピースを子供の頃から使っておけば、その経験が役立つでしょう。 大人になってからボクサーご用達のマウスピースに慣れようとするより、幼いうちから触れておいたほうがいいのです。 何歳からお口に入れても最初は異物感が気になるでしょうが、子供の方が適応力に優れるのでボクサー候補生としてもメリットは大きそうです。 また取り外しも簡単なので、ランチの時間になったら口の中から取り出して食事をしたり就寝の時間が近づいてきたら歯磨きをするのでその時には取り出したりも、容易に行うことができるのでなかなか便利でしょう。
マウスピースに矯正範囲
ワイヤーでの矯正に比べて治療範囲が狭いと思われていますが、マウスピース矯正は使用される器具にも種類が多くあるのでそれぞれの装置により治療可能な部位が全く変わってきます。 また製造メーカーごとにも違いがあり、材質が違えば消耗のスピードも同一ではないので交換までの期間も長くなったり短くなったりします。 なので「この歯を矯正したくて歯科医院へ行くのだけど、対応するマウスピースがあるのか心配で胃に穴があきそう」という歯並びの悪い人がいたら、さっさと歯科医師さんに相談するようにアドバイスしてあげればいいでしょう。いろんなタイプが用意されていますし医師に診察してもらえばきっとその人にお似合いの矯正装置を、驚くほど的確に選択してくれます。 このメーカー製のはあなたに合わないけどこちらのならいいでしょう、といった知識も持っているので、相談すればたいていの悩みは解決するはずです。 歯科医師さんは虫歯の治療だけが得意なわけでなく、矯正や歯磨きについてもかなりの量の知識を脳みそに蓄積しているのです。 多少は歯科医院やそこに勤務している人でも得手不得手な分野があるでしょうが、それでも私達の何倍も歯の健康には詳しいのです。 なので自分でパソコンを使いインターネットでマウスピース矯正装置について検索を毎晩納得するまで続けるより、さっさと予約の電話をして通院を開始した方が早いのです。
装着の感覚
これから歯の矯正装置を使うことになる人は、どんなタイプであろうと使用感に不安を覚えるのではないでしょうか。 今まで入れたことのない物が口内に長期間留まるので、どんな感覚なのか想像できないし我慢できるのか心配になるでしょう。 マウスピース矯正は早ければその日のうちにお口に馴染んで普通に会話することが出来るようになるので、他の装置よりも扱いにくくはありません。 長くても数日が経過すれば滑らかな発音になるので、あまり心配することもないと歯科助手さんも励ましてくれるでしょう。 また他の装置に劣る部分もほとんどなく、治療期間も従来の方法と大差ありませんしデメリットはそうありません。 食事や歯磨きの時には取り外せるので虫歯にもなりにくく、口内を清潔に保ちやすいという利点が大きいので他のよりも優れていると言えそうです。 最初こそ痛覚を刺激することもありますがこれはどの装置を使っても同じですし、マウスピースだから余計に痛いということもありません。 あえていうなら治療費が高くなることはありますが、これは歯科医院によりけりなので一概に高額だともいえませんし、初診の時に歯科医師さんにおよその金額や治療期間を確認してみるしかないでしょう。ですがこれは医師の指示に従って正しく使用した場合の話です。